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ToHeart2 ―colorful note― 2巻・3巻

美少女ゲーというのはたいてい各ヒロインごとにルートが用意されてるマルチエンディング形式であって、それをコミカライズで一本道にするのは非常に難しいと思うのね。ヒロイン一人分だけのマンガなら原作シナリオそのままなぞればいいけど、コミカライズでそーゆーわけにもいかんし。


キミキス 1―various heroines (ジェッツコミックス)

キミキス 1―various heroines (ジェッツコミックス)

で、このキミキスの場合だとヒロインとの出会いからゴールインまでをひととおり描いて、一人分の話が終わると物語を一旦リセットして別のヒロインの話に入るという、まるで実際にゲームをプレイして一人ずつ攻略していくかのように展開してる。この形式だと原作をほとんど弄らないで済むので作者も余計な苦労がないだろうし読者も違和感を感じない、ある意味美少女ゲーのコミカライズとして模範解答かもしれない。マンガとしてはヒロインが変わるごとにパラレルワールド化するから全体としてのつながりはないけどそんなの誰も気にしないし。


一方、この作者が選んだToHeart2コミカライズの形式は「ヒロインみんなとまんべんなく友達以上恋人未満」と思われ。なるほどこれなら特定エンドを迎えずに一本道で物語を進行できるし、ToHeart2が全世界に誇るキング・オブ・ヘタレ河野貴明なら誰ともくっつかずに均等に愛想振りまいても「まあ貴明だし」で済まされるもんなあ。そんでもって3巻までで花梨エンド、由真エンド、珊瑚瑠璃エンドまで消化し、次は愛佳ルート突入といったところか。原作イベントを交えつつ、ラブーにならない程度に攻略していくって非常に難易度高そうなんだけど、それをテンポよくこなし、しかもこのタマを絡ませ続けるのってなにげにスゴイよなこれ。場所やシチュエーションも色々とアレンジしてて、原作コンプしてても先が読めないから楽しめるし。あ、そうか、逆に原作未プレイでもこのマンガは十分楽しめるばかりか、マンガから入って原作やると恋人未満だったヒロインそれぞれとラブーになれるという充実感が味わえてなんだかお得?そういう人にはセックルまで堪能できるXRATEDを激しくオススメするぜ。
話もいいけど、絵がまたいいんだわ。原作キャラの特徴と魅力をキッチリ盛り込んだタッチで、なにより一人が描いてることで複数の原画家がキャラデザしてた原作よりも統一感が出ているのが素晴らしい。ヒロインは皆かわいいし、由真のじいちゃんはちゃんとキモイし。このみかわいいよこのみ。るーこもちゃんとるーこだし、由真もカワユス。それと双子!いやー原作ではあの声で萎え萎えだったけど、3巻の瑠璃はかわいいじゃねーかオイ。髪おろしたとことか…この瑠璃ならアリだな、全然アリだ。あとクマ吉がよかった!ミルファの絵も出てきたしなー。
そんなこんなで、1巻の時点ではどうかなーと思ったが評価を改めますた。次巻でいいんちょをどう料理するのか、そして最終的にはどう終わらせるのか、4巻以降にも期待。個人的にはるーこの見せ場がもう一回ぐらいあると嬉しいなあ。

ToHeart2?colorful note 2 (2) (Gファンタジーコミックス)

ToHeart2?colorful note 2 (2) (Gファンタジーコミックス)