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世界の果ての十七歳/河合二葉


ばんがいちの読者アンケートでの当選品でサイン入り、しかも名前つき(実名につき写真修正)。
コアマガジンの単行本だけど成年マークはナシ。とはいえ収録作の大半はばんがいち掲載作なのでエチシーンはふんだんに盛り込まれてるが、俺的に実用性を見出せなかったのでエロマンガとしての評価は省略。短編3本と「世界の果ての十七歳」シリーズ4本(うち描きおろし2本)を収録。センチメンタル風味を全面に押し出した物語は若年性健忘症やら戦争やらヘビーなテーマも扱っている。話それ自体はかなりよくできていると思うんだけど、悲しいかなその話を伝えるための画力と「マンガ力」が不足しまくっている。拙い少女漫画風のタッチで描かれる人物は誰も彼も表情・仕草・表現がいまひとつで、起伏に乏しく盛り上がりに欠け、感動をさせるに至らない。よって帯の煽り文句は大袈裟すぎ。エロスもイマイチ、感動もイマイチと色々な方面で残念な出来の単行本。とか言いながら短編「初恋めぐり」の「終わってしまったものに『続き』なんて無いんだよ」というセリフには個人的に心揺さぶられたり。そうだよなー、そうなんだよ。

世界の果ての十七歳 (HYPER HOT MILKコミックスシリーズ 29)

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