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劇場版 空の境界REMIX

チケットと来場者プレゼントのポストカード。

初春公開とされていた七章の制作が遅れているためのつなぎとして急遽用意された感がして仕方ないREMIXだが、これが存外に良かった。時系列順に並べられた各章のダイジェスト映像は原作の主題や要点がクローズアップされた構成で、エンターテイメント作品としてではなく、空の境界の本質を追求するようなアプローチに好感が持てた。特に本編では萌えアニメと化していた六章のダイジェストはその違いが顕著。三章・痛覚残留での教授の語りや五章・矛盾螺旋での荒耶と橙子さんの問答など追加シーンもけっこうあった気が。本編ではエンディングでしか聴けなかった各テーマソングがバックに流れるのも新鮮で、どれも映像に良く合う。そして各章のダイジェストの後、一章のダイジェストで流れなかった「oblivious」をBGMに式をフィーチャーした映像がまさにREMIXという雰囲気で、螺旋とか根源とかを連想させられた。らっきょのテーマソングはどれもいいけど、やっぱりobliviousが群を抜いて秀逸だわ。一章というより作品全体のテーマ的にスタッフも考えてるような扱いには納得。ラストは二章の出会いのシーンで、この作品が、そして七章が式と幹也の物語であることを印象付ける、七章への布石となる感じだった。ここまでのおさらい的にも、音楽でいうREMIXアルバム的側面としても、面白い出来だった。
このタイミングでの上映も悪くなかったが、個人的には七章全て公開後にファンへのプレゼント的に余韻を楽しんでくださいとばかりにREMIXを発表…という方が気が利いてたかなーとも思ったり。