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うさぎドロップ 8巻

コウキママが再婚決まり、りんの母親は赤ちゃん出産、麗奈は竹内くんと付き合い始め、高校では1年にして進路のガイダンス…とあちこちで動きがある8巻。そんな中、コウキママ再婚の知らせに凹むダイキチを見て自分の「想い」に気付いてしまったりん。自分に好意を寄せる同級生も眼中になく、想いは大きくなるばかりで隠しきれず、ついにはコウキに気付かれて…ど、ど、どーするどーなる。個人的にはもしかして「この展開」もあり得るかも…とは思ってたけど…まさか本当にこうきたかー。4巻まで子育てマンガ風にきてていきなり高校生に時間跳んだのってもしかして「この展開」が描きたかったんかなー。うわーでもこれは茨の道とゆーか…うまくいっても、うまくいかなくても、厳しいよねー。なにしろダイキチの考えるりんの幸せとりん自身の考える幸せが根本的にズレがある。7巻のぎっくり腰になった時のダイキチの一人思索にあったように…もしダイキチがりんのことを「好き」だったとしても、いやそれならなおさらりんの想いには応えられないよなー。あー。うあー。
何がスゴイって、この展開この内容になってきたらたいがいドロドロしたりやたら重かったり無駄にドラマチックになったりしそうなものを、そのどれもない。根底にはやわらかくあたたかい空気が支配し、どの出来事もあくまで日常生活の中でポツポツと発生していく感じで、セリフにしても芝居がかってなくて日常会話の雰囲気を大事にしてる。逆に言えば、そういう日常の描写を丁寧に描いてる分余計にリアリティというか生々しさが強調される面もあったりする。ホントに、本当にスゴイし面白いんだわ。もうずっとこの作者のファンだけど、この作品はとりわけ神がかってるというか、なみなみならぬ意気込みを感じるというか…マジ大好きだー!
で、祝・実写映画化…なんだけど…この作品は本当に好きだしもっともっと多くの人に読んでもらいたいし、映画化するまで評価されたという点においては嬉しいんだけど…正直実写映画ってピンとこないのよね…かといってアニメもなんか違う…。この人のマンガって、マンガだから出せてる独特の空気感があって、それって動画じゃ無理な気がするんだよなあ…。

うさぎドロップ 8 (Feelコミックス)

うさぎドロップ 8 (Feelコミックス)