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邪眼は月輪に飛ぶ

見ただけであらゆる生き物を殺す鳥と人間との戦いを描いた物語。久しぶりに藤田マンガ読んだけど、いやー「うしおととら」の頃の勢いまんまだね。邪眼を持つフクロウに見られただけで死ぬというその圧倒的な恐怖、人の抗う術がない絶対的な脅威の演出が実に巧い。それでも人が力を合わせてどうにか勝利する少年マンガ的締めくくりとそこまでの持っていき方がまたいいんだな。一巻完結というのは個人的にうまくまとまっているものの少々物足りないような、もう少し読みたいような。そんな気がするのも「うしとら」の壮大で膨大なスケールの物語とその劇的な結末があまりに印象に残っているからかもしれないなあ。
濃密な描線・ゴツい男・かわいい女性・恐怖・人の情・命がけのバトル・大団円。藤田和日郎ってどんな作家なのかと訊かれた時に紹介するのにうってつけの作品。
そうそう、「ミネルヴァ」は電波に乗ろうがカメラ越し・テレビ越しであろうが見たものを殺すけれどマンガ越しなら大丈夫みたいなので安心して読むといいよ。

邪眼は月輪に飛ぶ (ビッグコミックス)

邪眼は月輪に飛ぶ (ビッグコミックス)

うしおととら (1) (小学館文庫)

うしおととら (1) (小学館文庫)