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劇場版 Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS

WebラジオCD付き限定版パンフ。通常版で良かったんだけど売り切れてたので仕方なく。

残念、としか言いようがない。これじゃあ武内氏も奈須氏もTYPE-MOONエースでコメントしてないわけだわ…。
作画はよかった!武内絵をきわめて忠実に再現していて、らっきょの時に味わった違和感がこのたびは全然なくって、その点においては非常に気分よく観られた。随所に原作のイベントCGと同じカットを挿入するファンサービスもあり、またバトルシーンも迫力あった。…以上。
そう、以上なのだ。肝心の内容・物語部分があまりにもあんまりな出来で本当に残念すぎる。あれもこれも詰め込めるだけ詰め込んだ結果、展開が駆け足すぎて単なる原作のダイジェスト風味に成り下がってしまってた。原作クリアしたファンが楽しむだけのモノならいいかもしれんが、そうじゃないだろうと。原作知らない人も観に来ることを想定して、Fateを、いや、UBWという物語を、士郎とアーチャーを、凛とアーチャーを、理想と幻想を、エミヤを、正義の味方を、いかに伝えるかだろうと。バトルシーンに力入れすぎてファンタジー系バトル物の側面ばかりが強調されてるし、無駄なシーンてんこ盛りの割に重要な所は端折ってんのな。凛が校内で士郎追っかけ回すところが丸々なくなってるのには愕然としたわ。「エミヤ」ってのも士郎が言っちゃってるし。正体はもっとこういくつか前フリがあって、え、え、まさか、マジでー!?ってなってくれないと。宝石のくだりももっときちんと描いて欲しかったわ。士郎の理想とその矛盾と「なれの果て」もサラっと流しすぎ。UBWの核なのに…。凛もなー、魔術師の名門とか抱えてるものとか全然触れられず、なんだかありがちな薄っぺらいツンデレ強気系ヒロインになっちゃってたよなー。唯一原作から引き継がれた曲「エミヤ」もあんまし効果的なタイミングで流れてくれなかったような…原作ではめちゃめちゃインパクトあったのになあ。大体きのこ節とも言えるケレン味たっぷりの台詞も全然活かせてない。
え?いや、良かったシーンもあるよ…ほら、藤ねえはやっぱりいいよねー。あとランサー兄貴マジ男前っス。最期の場面は渋すぎっス。…どっちも本筋関係ねえー!
色々文句を重ねたけれど、これらおさえてほしいポイントを作り手側がちっとも分かってないというわけじゃなくて、そこへ持っていきたいんだけど無理でしたーみたいな実力不足感ありありなのがなおさら残念でならない。いや、そもそもFateのアニメ化自体難しいのだとしみじみ感じた。コミカライズは論外、アニメもこんな有様である以上、Fateを知りたいならやはり原作をプレイすることを圧倒的にオススメしたい。セイバールートを経てUBWで驚愕し、HFで二度びっくりしていただきたい。PC版を推したいがレアルタ(PS2)でもまあ構わない。あ、そーいや劇場版のあのシーンはレアルタ準拠になってたね…まあHはないわな。

Fate/Stay night DVD版

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フェイト/ステイナイト[レアルタ・ヌア] PlayStation 2 the Best

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