佐々木は俺の嫁。
というわけで涼宮ハルヒシリーズ10作目・驚愕である。刊行されることを半分諦めてしまうぐらいのスパンにも驚愕なら、こうしてちゃんと発売されたことにも驚愕だし、なによりそのクオリティに驚愕であった。まさかの復活、まさかの宇宙人大決戦、まさかの谷口元カノ、まさかの新キャラ、そしてまさかの「分裂」の収束…。姉さんとか、大学時代とか、小学校同じとか、憧れの人とか、最後まで驚愕の連続。さんざん大層なことになってしまいつつも最終的には日常に回帰させてしまうんだもんなあ。それに納得してしまうハルヒパワーはやっぱり反則、だがそれがいい。色々とんでもないネタバレをこぼしながらも、肝心なところは巧みにぼかしてある。分裂を読み終えた時は「こんなもんどうやって収拾つけるんだろう」と不安になったものだが、ちゃんと区切りついたもんなあ。見事。いやはや見事である。あとがきでは作者平謝りだったけど、長らく待たされてでも非常に満足のいく続編が読めたので個人的には何ら文句のないところ。ありがとう、面白かったですよ!
いとうのいぢ氏の挿絵イラスト進化にも驚愕。表紙カバーやカラーページはもちろん、分裂以前と比べて本編の挿絵の質が段違いでいちいち見惚れた。前編19頁の病床長門、217頁のブルマハルヒ、後編表紙カバーの佐々木、86頁のドヤ顔ハルヒ、205頁のパジャマハルヒあたりはマジヤバ。ハルヒはやっぱのいぢ氏が描くのが最強であり、佐々木に関してはもはやのいぢ氏が描いたもの以外認められないレベル。あと初回限定版付属小冊子「涼宮ハルヒの秘話」の表紙絵ハルヒのウインクと、書き下ろしショート「Rainy Day」の透け佐々木の破壊力が甚大すぎて再起不能。
それにしても佐々木が好きすぎてヤバイ。分裂での初登場当初からこれはちょっと別格だなーと思ってたが、驚愕前編ラストのキョン宅での会話でそれが決定的となった。存在意義が「思考すること」と「思考を継続すること」とか…なんという俺。萌えだの嫁だのは置いといて、是非ともとりとめもない会話をしてみたいと願ってしまうぐらいの(色んな意味で)ネ申キャラである。それはもう、俺の中で常に絶対的首位だったハルヒの座が揺らぐほどに。でもハルヒも大好きなんだー!大学生バージョンとか俺得すぎるっ…!
涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫)
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/05/25
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涼宮ハルヒの驚愕(前) (角川スニーカー文庫 た 1-1-10)
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涼宮ハルヒの驚愕(後) (角川スニーカー文庫 た 1-1-11)
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