現在、ウラポネットは(ほぼ)休止中です。

中の人は主にお城ブログをちまちまと更新しています。

とらドラ4!

夏休みに亜美の別荘で小旅行な4巻は表紙を飾る実乃梨の独壇場でありカレーなるみのりんのターン。単なるアホの子という第一印象から2巻以降空気読める天然と認識を改めたところだったが、またまた評価が激変。まさかの黒幕だもんなー。ここまでやり手とは…みのりん恐るべし。大河や亜美に比べて次点扱いだったけど俄然俺ランキング圏内に突入してきたわ。決め手はなんといっても竜児と二人きりでの会話。能天気さばかりが表に出てる実乃梨がちゃんと恋愛に興味を持ち、憧れ、悩む年頃の女の子なんだと分かりドキッとした。そしてここで語られた内容は1巻冒頭部分にも通じ、とらドラ!という物語の根幹となるテーマのようなものじゃないかなーと思ったり。幽霊に例えるという発想が面白く、妙に説得力があるような気も。そして作戦大失敗ながらも結果として実乃梨との距離がぐっと縮まった竜児。ラスト付近の緊張しつつも実乃梨に自分の気持ちを打ち明け、思ったことをしゃべった竜児が眩しかった。伝わるかどうかを恐れるよりまず伝えること。気付いてもらえるか不安になるよりまずここにいるよと告げること。単純だけど困難で、とても大事なこと。
ブコメのコメ主体だった3巻に比べてラブ方面がクローズアップされてたのも良かったし、本当に毎度毎度期待以上に面白いからすごい。ヤス氏の挿絵のクオリティも格段に上がり、挿入のタイミングも効果的だったように感じた。とうとうみのりんにもフラグを立て、それを目の当たりにした大河の心境にも変化の兆し、そして亜美ちんフラグも順調に獲得してるっぽくてうらやましい限りの竜児。合宿や旅行をきっかけに関係が進展することはリアルでもよくあるパターンであり、とらドラ!でも例に漏れなかったわけで。ひとつのターニングポイントとなりそうな4巻でしたとさ。

とらドラ! 4 (電撃文庫 た 20-6)

とらドラ! 4 (電撃文庫 た 20-6)