現在、ウラポネットは(ほぼ)休止中です。

中の人は主にお城ブログをちまちまと更新しています。

とらドラ8!

大・大波乱な修学旅行編の8巻。イブの一件ですっかりダークサイドで体育座りな竜児、そんな竜児と決別宣言する大河、ことさら自然に振舞おうとするのがかえって不自然な実乃梨、やたら理不尽に冷たい亜美。なんかもう序盤から不穏な空気ビンビンなのに、修学旅行の行き先まで沖縄から真冬の雪山に変更されてしまうバッドな展開。それでもいざ行ってみると白銀の雪景色にテンション上昇、皆それなりに楽しん…でいたのも束の間、些細なきっかけであちこちからケンカ勃発。竜児と大河が、麻耶と能登が、そしてトドメは実乃梨と亜美が。そんなgdgdなゴタゴタの中で起こってしまった決定的な事故、そして…。
いやー参った。7巻で激動なら8巻は崩壊だわ。今までは序盤とかに割とどうでもいいギャグ要素があってまったり読めたけど、この8巻はもう最初からハラハラしっぱなしで、随所にギャグも盛り込まれてるんだけど全体的に息もつかせない展開のため先が気になって気になってゆっくり読んでいられなかった。
口に出して言えないこと。言わなくても伝わる想い、言わないと伝わらない想い。言わなくても分かる人、言わないと分からない人。言いたくてもとても言えないこと。問い詰められても決して声に出せないこと。様々な葛藤と逡巡の狭間で揺れる恋心。言ってもらわないと分からない人・竜児は、はぐらかされたり真意不明の思わせぶりな言葉を投げつけられたりするばかりで誰も何も言ってくれない状況に悶々とするばかり。しかし、修学旅行お約束の夜の恋バナから始まったハプニングの積み重ねとトドメの事故によって何も知らなかったのに突然ほとんど全てを、しかも一度に知ってしまった竜児。これは…これはきっついわー。竜児の性格からして正攻法での進展は難しいだろうなーという気はしてたけど…それにしてもいきなりこれだけの情報突きつけられても完全キャパオーバーだよな。しかもどれもこれも直接じゃなくてうっかり聞いちゃった話なのがまた厄介。実乃梨や亜美の真意はまだ見えないにせよ、大河の気持ちと今まで周囲が遠回しに言ってたことの意味、そしておそらくは気付かないフリをしていた自分の気持ちまでも知ってしまった竜児はどうするどうなる?あと2巻というところでめちゃくちゃ大きく動いた物語、クライマックスに向けて大いに盛り上がってきた恋の行方!…さて、9巻買ってこなきゃ。
余談だが、個人的に8巻で一番ショッキングだったのが205頁のヘアピンのくだり。フラれて渡せず捨てようとしたプレゼントが他人から相手に渡るって残酷すぎるよなー…これなら渡したその場で相手に捨てられる方がよっぽどマシだとか思ってしまったですよ。

とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)

とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)