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DDD 2巻

通勤電車内だけで読み続けてようやく読了。振り返れば買ってからほぼ1年経ってて驚いた。読み始めたのはごく最近なんだけど。
まさかまさかの野球ネタ「S.VS.S」はトリッキーな叙述控えめの、暑くて切ない青春ドラマ。ピッチャーとバッターによる真剣勝負、野球でありながら文字通り「殺し合い」の手に汗握る緊迫感はさすが。
次の「/FOMALHAUT.」では「S.VS.S」で登場した怪人・日守秋星が主役。表紙を飾る長髪グラサン黒コート、あまりに強烈なそのキャラクターと在り方、型月世界にはいそうでいなかった悪のヒーロー的立ち位置。頁数は「S.VS.S」の1/5程度なのに、「S.VS.S」が一瞬でかすんでしまうほどのインパクト。間違いなく2巻のメインはコイツだよね。いいわー気に行ったわー秋星。キャラはイタイけど。しかしまあ秋の星だからフォウマルハウトとは…またマニアックな。天文かじった人間じゃなきゃ絶対ピンとこないぞ、こんなマイナー1等星の名前。
最後は「Vt.in day dream.」。3巻への布石となりそうな20頁に満たないこの話、これまで現実社会の中の非日常という形で悪魔憑きを描いてきたDDDという作品をちゃぶ台返しのごとく転換した超非現実展開。さながら怪獣大決戦、まさに白昼夢、死徒やサーヴァント同士の戦いとしか思えないハチャメチャっぷりはある意味爽快。まあ、真実人間という枠組みを逸脱してるんだけどね、D棟の皆さん。で、夢オチかよと思わせておいてやっぱり現実でしたー的な。シャレになんねー。それにしても妹…最強すぎだろ。巻末の手書き日記風「成績表」にはいくつか気になる記述が。日守って…。竹箒日記で書かれてた未来福音のとある「ギミック」は倉密メルカのことだったのね。まさか同名が出てくるとは。つーか奈須氏の考えた人名の奇抜さは常軌を逸してるなあとつくづく。どうやったら思いつくんだこんなの。
そんなこんなで1巻より何かとパワーアップしてて面白かったよ2巻。今後の展開とか全くもって読めないので3巻が楽しみすぎる。出るのはまだまだ先っぽいけどねー3巻。

DDD 2 (講談社BOX)

DDD 2 (講談社BOX)